物心ついたときから架空の動物とされるユニコーンが大好きで、自宅には書籍から絵画、オブジェや文献に至るまで幅広いコレクションを収集しています^_^ 旅行の際にも事前に必ずその街にユニコーンにまつわる神話や言い伝えがないか、美術館や画廊のコレクションでユニコーンに関連したものがないか毎回必ずチェックしているのですが、ヨーロッパではたまに旅行中にサプライズでユニコーンにばったり出会えることがあります。そんな時の喜びはもう表現しようがありません♪♪

以前イタリアの企業に勤めていた頃、ローマからミラノに出張をすることがあり、ミーティングが早めに終わったのでミラノの街をひとりで散歩していました。まだ昼過ぎだったのですが、平日だったので、割と人気も多く、ぷらぷら散歩しながらそろそろホテルまで帰ろうかな~と思っていたその時です。何となく名前が気になりふらっと入った教会で、貴重なお宝ものを発見しました!

聖マウリツィオ教会 ミラノ

 

それがこの教会、最後の晩餐で有名なサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会からさほど遠くない、マジェンタ通りにある聖マウリツィオ教会というひっそりした佇まいの小さな教会です。ルネッサンス、バロック様式の建築で、1518年に建築家ー彫刻家のジャン・ジャコモ・ドルチェブオーノによって、ベネディクト派のマッジョーレ修道院の一部として完成されました。現在はイタリア・ツーリングクラブの協力により一般に無料で公開されています。

 

聖マウリツィオ教会 フレスコ画

 

聖マウリツィオ教会 礼拝堂
礼拝堂の圧巻フレスコ画。思わずため息が出ます・・・

礼拝堂の左側の低く狭い通路を抜けると、当時修道女たちが祈りを捧げていた礼拝堂があります。すごいな~、と思いながら一人でぼーっとフレスコ画を眺めていると、運よく、ボランティアガイドの初老のおじさんが話しかけてきました。彼の話によると、この教会が建てられた当時は、一定の年齢になっても結婚相手が見つからないと家族から修道女にさせられる、ということが上流階級では一般的だったとのことで、この修道院はミラノの中でも指折りの貴族や商人の娘が、修道女として神に身を捧げ、住み込みで毎日祈りを捧げていたそうです。しかも、修道女たちは姿を見せずに、正式な表の礼拝堂ではない裏の礼拝堂からミサを捧げていたそうです。今の時代に生まれて良かった….!! と正直思ってしまいました。

 

聖マウリツィオ教会 フレスコ画
修道女たちが祈りを捧げていた裏の礼拝堂の壁はフレスコ画で埋めつくされていました。

この教会の目玉、一番有名なのは、ベルナルディーノ・ルイーニ聖アガタ聖カテリーナのフレスコ画だそうです。この絵を見るために、遥々遠方から訪れる人も多いとか。でも、なんとなく私が気になったのは、上のフレスコ画の赤い衣を纏った女性です。半月のような月を思わせる人の顔を抱きしめている姿が、なんだか不思議で、とても印象的でした。誰の作品かは名前が書いてなかったので分かりませんでした。残念・・・。

この修道女の裏の礼拝堂のさらに奥、まるでわざと人目に触れないようにしているかのようにノアの箱舟の絵がありました。この絵の中に、なんと2頭の白いユニコーンが描かれているではありませんか!!

 

聖マウリツィオ教会 フレスコ画

 

まるで、お宝ものを発見したかのようなとっても幸せな気持ちになり、それ以降ずっと私のミラノでのパワースポットとなりました。以降ミラノを訪れた際には必ずこの教会に立ち寄っています。最後の晩餐で有名なサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会から歩いて10分程ですので、ぜひ訪れてみてください♪ 教会脇には考古学博物館もあり、当時の女子修道院の回廊と裏庭を垣間見ることが出来ます。裏庭から博物館までの通路が迫力満点です。当時の雰囲気がそのまま!!天空の城、ラピュタの景色を想像してしまったのは私だけでしょうか。考古学博物館は近代的でなかなか興味深いものでした。

 

聖マウリツィオ教会 Chiesa di San Maurizio

住所:Corso Magenta, 15, Milano ‎
電話番号:02 85561

 


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rika

投稿者プロフィール

2003年イタリア人と結婚後イタリアに移住。日本とイタリアでテレビ業界並びに現地企業でのエグゼクティブ・アシスタントの仕事を経て、独立。現在はフリーランスで様々な分野のコーディネーターとして活躍中のフォルミカ理香です。イタリア語、スペイン語、英語堪能な帰国子女。旅行、食べること、ルブタンの靴が大好き。ちょっと可愛いユニコーンのアイテムをコレクションしています。現地在住ならではのディープなイタリア情報を発信中。

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