ローマのミケランジェロの家、真相はいかに?

ローマにあるミケランジェロの家

ミケランジェロの家?

ローマで活躍した天才と呼ばれる芸術家であるカラバッジョやベルニーニの名前を知らない人でも、さすがにミケランジェロを知らない人はいないのではないでしょうか。今もなお人々の心を打つシスティーナ礼拝堂の天井画などの歴史に残る傑作を残したミケランジェロが実際に暮らし、活躍した街の一つであるローマ。今回は、そんなミケランジェロがローマでどんなところに住んでいたのか、ヒントをお伝えします。

ミケランジェロって?

ミケランジェロ

ミケランジェロ・ブオナローティ

フィレンツェ生まれのミケランジェロ・ブオナローティ(Michelangelo di Lodovico Buonarroti Simoni、1475年3月6日 – 1564年2月18日)は、レオナルド・ダヴィンチや、ラファエッロと並ぶ、ルネッサンスの巨匠として知られています。

ミケランジェロは、芸術を心から愛し、中途半端な作品は絶対に我慢ならない、という性格であったようです。絵画や建築の分野でも、類稀なる才能を発揮したものの、彼が人生をかけて没頭したものは彫刻でした。

若いうちから枢機卿や教皇に呼ばれローマを訪れ始めますが、特に、ユリウス2世の霊廟、システィーナ礼拝堂の天井画や最後の審判などの作成のため、頻繁にローマとフィレンツェを行き来するようになります。89歳にあと1ヶ月で手が届く、というところで最後はローマで亡くなり、とても長生きだったようです。逆に、37歳という若さで亡くなったラファエッロと対照的です。ミケランジェロの遺体は、本人の希望によりフィレンツェのサンタクローチェ教会に埋葬されました。

ローマのミケランジェロの家とは?

ミケランジェロの家のファサードにある碑文

一体ローマでミケランジェロは、どこに、そしてどんな家に住んでたんでしょうか?

実は、ジャニコロの丘のサン・パンクラツィオ門のすぐ近くに「ミケランジェロの家の正面の復元」と言われているものがあります。碑文には、Tre Pile通りのミケランジェロの家の正面部分を1930年に移転し復元した」と書かれています。

しかしミケランジェロはローマにいる時期は何度か引越しをしたものの、最終的には晩年までMacel dè Corviに住んでいたことがわかっています。これは今現在ヴェネツィア広場のジェネラーリ保険会社として使われている建物の裏側に当たり、フォルナーリ通りと現在呼ばれているあたりです。

華やかな作品を残したミケランジェロの生活は決して派手ではなく、家は1階が工房、2階は2DKのアパートだったようで、1800年代終わりにヴェネツィア広場の整備のために解体されたまま、悲しいことにスケッチも、残骸も何も残されていないのです。

Tre Pile通りは、カンピドーリオに登る坂の右脇のあたりに当時通っていた道で、1600年代の版画に、この写真そっくりの家が描かれているのです。しかもそこは当時からミケランジェロの家のある通り、という属名もあり、あたかもミケランジェロがその家に住んでいたように言われてきました。しかし、ミケランジェロが Tre Pile通りに住んだという記録は実際にはないようなんですね。

この家は、その道を1900年代初頭に整備した時解体され、ジャニコロの丘のパオラ水道の貯水槽を覆い隠すためにその建築材料が運ばれ、正面部分だけが復元されたのだろうということです。

ミステリーは深まるばかりです!!

ミケランジェロの家、行き方、詳細など

ミケランジェロの家 – Casa di Michelangelo

営業時間: 年中無休(一般に内部は公開されていないので、入館はできません)
定休日:なし
住所:Passeggiata del Gianicolo, 00165 Roma RM
電話:なし
WEB:なし
最寄りのバス停:市バス115番、870番のバス停(Mura Gianicolense)から徒歩2分、約140m

ミケランジェロの家(ファサード部分)をご案内します!

いかがでしたか?今回は、ローマでミケランジェロが住んでいたとされるの家の正面部分が現存するローマの建物を紹介しました。ローマには、その他にもミケランジェロゆかりの地がいくつかあります。もちろんガイドの案内なら、最も効率の良いルートで時間を最小限に使いながらミケランジェロのゆかりの地を観光をすることも可能です!少し自力では行きにくい場所にあるので、そんな時はぜひガイドの力を借りてください!

観光地から観光地の移動、散策中にお洒落なセレクトショップでショッピングをしたり、喜ばれるお土産に最適なショップに寄ったり、美味しいジェラートを頬張りながらローマらしい雰囲気の良い小道を散策したり・・・。一日プランにしてランチでローマ郷土料理に舌鼓を打つのもいいですね。一日観光の場合、他の観光地も盛り込むことができます。もっと効率的に短時間で多くの観光地を見てまわりたい場合には、ドライバー付きの専用車を合わせて手配もできます。特に小さなお子さまや年配のご家族がいらっしゃる場合には、猛暑の専用車での移動は快適で大変喜ばれます。テルミニ駅でのピックアップ、送りももちろんできますので、観光ルートのご相談から、料金まで、お気軽にお問い合わせください。皆さんにローマでお会いできるのを楽しみにしています!

お問い合わせは、以下のフォームよりお願いいたします。

藤 あいこローマ公認観光ガイド

投稿者プロフィール

1997年イタリアに移住し、ローマ県及びラッツィオ州公認ガイドとして今まで数多くのお客様をご案内してまいりました。博物館、古代遺跡、教会、そしてヴァティカン市国などローマには限りなく魅力が詰まっています。歴史的、文化的背景を知ればそれぞれの観光スポットを見る目が変わるはずです。それぞれのお客様とのふれあいを大切にし、日本に帰国された後、⎡楽しかった、ローマって本当に良かった!!⎦というメッセージをいただく事が何よりの喜びです。京都出身。現在はローマのアッピア街道の南、カステッリ・ロマーニ丘陵地帯に夫と二人の娘の4人で暮らしています。園芸大好き。日本の野菜を庭で奮闘しながら栽培中。

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