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フィレンツェのダビデ像がロシア軍のウクライナ侵攻に抗議し黒い布で覆われました
2022-3-7
🙏喪服をまとったダヴィデ像🙏
昨日、3月6日は、
イタリア盛期ルネサンス期の巨匠、
Michelangelo Buonarrothi(ミケランジェロ・ブオナローティ)の
生誕記念日でした。
レオナルド・ダ・ヴィンチ、ラファエロと共に
「ルネサンス三大巨匠」と呼ばれたミケランジェロは、
1475年3月6日に
トスカーナ州アレッツォ県のカプレーゼという町で
生まれた誰もが知る天才的な芸術家です。
日本人の私たちでさえも、
その名を聞いたことのない人はいないのではないでしょうか。
最も有名な作品である「ダビデ像」は、
彼が1501年から制作を開始し、
1504年に公開された巨大な彫刻の傑作で、
現在はフィレンツェのアカデミア美術館に収蔵されています。
イタリアでフィレンツェを訪れた方は、
必ず目にされていることかと思います。
写真だけで見ていると、
大きさがイマイチ分からないのですが、
実際は5メートル近くとものすごく大きく、
あまりの実物の巨大さに
びっくりされた方もいるかもしれません。
2022年3月6日、547年後のこの日、
ロシアによるウクライナ侵攻を受け、
アカデミア美術館前の
シニョーリア広場に立つこのダビデ像のレプリカが
黒い布で覆われ、喪に服すことになりました😢
当日は、「戦争難民」となり
フィレンツェに避難してきたばかりのウクライナ人数名、
フィレンツェのウクライナ人コミュニティー、
2名のロシア人の若者とともに、
ウクライナで続いている戦争の犠牲者を追悼し、
フィレンツェ市長自らが儀式を執り行いました。
さらに、「喪に服したダビデ像の」の黒いベールには、
ウクライナの国旗の色である黄色と青のリボンと、
国旗そのものが描かれました。
単純にロシア=悪という話ではなく、
ロシア人の中にも
この戦争に心を痛めている人々がたくさんいること、
そして平和を望むウクライナ人とロシア人が
一緒になって抗議している様子が印象的でした。
これは私が個人的に感じたことですが・・・
「ゴリアテと勇敢に戦うダビデ=専制政治に対する自由の象徴」
ともされるダビデ像が完全に覆われてしまったのは、
多くのイタリア人にとって
心理的にもビジュアル的にも
とてもショックなのではないかと個人的に思いました・・・。
なぜならば、
芸術を愛し、芸術と共に生き、
毎日の生活に芸術が至るところに息づいている
イタリアという国に住むイタリア人にとって、
「芸術=美が黒く覆われる」ということは、
悲劇以外の何ものでもないからです。
このニュースを見ていて、
「芸術のない世界は死を意味しているといっても過言ではない」
という深い悲しみを表現する
象徴的な抗議であると感じました。
一刻も早くなんらかの形で
この戦争が解決に向かうことを祈ってやみません。
🙏PACE (パーチェ)=平和を願います🙏
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