Covid-19後
アフターコロナのミラノ市内の状況は?
皆さんこんにちは!新型コロナウィルスの影響で多大な被害を受けたイタリアですが、2020年8月4日現在、新たな感染者数は連日確実に減少傾向にあります。
イタリアは、欧州で一番初めに都市封鎖(ロックダウン)に踏み切った国ということもあり、6月3日には欧州内他国に先駆け、初めてEU加盟国への国境封鎖を完全に解除しました。ヨーロッパとの国境が開かれたことから、6月、7月中にはすでにヨーロッパからの観光客が少しずつではありますがイタリア全土に戻ってきています。
あいにくミラノは、イタリアの中でも被害が一番大きかったロンバルディア州にあることから、観光客が戻ってくるのにはもう少し時間がかかりそうです。ご存知の通り、7月1日からは、日本を含むEU圏外15か国からの入国制限が解除されましたが、8月に入った今現在もまだ14日間の自己隔離が義務となっているため、もうしばらくは観光目的での入国は難しそうです。
コロナ後、ミラノ市内の街の様子
BAR、レストランなどは?
BAR、レストランなどは?
さて、今回はそんなロックダウン解除後、アフターコロナのミラノの中心部の様子をリポートします。
ミラノでは、ロックダウンが解除された後も、人があまり市街には出ておらず、当初はお店も閉じたままのところが多かったです。道を走るフードデリバリーの自転車が数台行き交っている姿を何度か目にしました。
コロナ禍の世界各国のトレンドでもあるようですが、同じくミラノでも、ロックダウンの期間中から、フードデリバリーの需要がかなり大きくなっており、通常の形で営業ができなくなったレストランが競うようにデリバリーへと営業形態を転換しました。街の様子から、そのトレンドが今もまだ続いていることが伺われます。
今朝、久しぶりにイタリア人の友人とミラノ大聖堂(ドゥオーモ)の横にあるBAR(カフェ)に行きました。実に半年ぶりの再会でした。このBARは、王宮(Palazzo Reale)の中にあり、中心地にありながらあまり混むことがなく、とても雰囲気の良いことからいつも利用しています。
先ず、BARの入り口では検温が行われました。そして、入って左手のテーブルの上に消毒用のジェルとマスクが置いてありました。平日の午前中だからでしょうか。私たち以外にはバリスタとウェイトレス以外、誰もいません。もちろんバリスタもマスクをして、ゴム手袋をはめています。ロンバルディア州では、公共の場ではマスク着用が義務となっています。
コロナ後、ミラノ市内の様子
高級ショッピング街のモンテナポレオーネ通りは?
高級ショッピング街のモンテナポレオーネ通りは?
さて、カフェでのひとときのおしゃべりの後は、友人とモンテナポレオーネ通りをお喋りしながら、歩いていきました。ここでCOSというお店に入ったのですが、ここでも入り口で検温があり、消毒用ジェルを手につけてから入店しました。熱が37.5度以上ある人は入店が断られます。
友人がバカンス用のビキニを購入した後に、近くの老舗の高級洋菓子屋さんCOVAの前を通り過ぎました。このケーキ屋さんのどれも芸術的と言っていいほど美しく、季節のケーキが並ぶショーウィンドウを見てるだけでも惚れ惚れします。
帰りに同じくミラノでも老舗の高級洋菓子屋さんのMARCHESIでエスプレッソを飲みました。ウェイトレスも当然、マスクを着用しています。このBARのお手洗いは、一回ずつ客が入るたびに消毒していました。
コロナ後、ミラノ市内の様子
ミラネーゼの足、トラムは?
ミラネーゼの足、トラムは?
私の住むミラノ市内の家は、比較的中心部に近いにところにあります。ドゥーモまではトラム一本で15分程度でしょうか。ロックダウン以降、今回初めてミラノの中心部に来てみましたが、来るまでに乗ったトラムでは、トラム内の至る所で乗客同士の距離をとれるように、床の立ち位置にはスティッカーが貼ってあり、座席に至っては、座ってよい席と駄目な席まで明確に示されていました。
途中の停留所で、マスクをしていない青年が乗ってきたのですが、何と驚くことにトラムが止まり、アナウンスが流れました。マスクをしていないと乗車できないのです!結果、その男性はマスクをしていなかったという理由から、その場で強制的に降ろされてしまいました。
常日頃から、イタリア人は日本よりも大雑把なところが多いと感じますが、今回コロナ禍に至っては、対策が徹底しています。逆に、ここまで徹底していると、一市民として安心感さえ覚えるほどです。よくもこんなに短期間のうちに従業員のマニュアル徹底、スティッカーや消毒用ジェル、マスクや手袋などの準備ができたものだと感心さえしました。
コロナ後、ミラノ市内の様子
街に出てみた全体的な印象
街に出てみた全体的な印象
全体的な印象ですが、ロックダウン後すでに数ヶ月が経ちつつあるので、街には思ったより人が出ていました。お店もモンテナポレオ―ネ通りのような高級ブティックが並ぶところはほぼ開いていました。
ただ、まだミラノには観光客が戻って来ていないので、レストランも商店も、どこも閑古鳥が鳴いている様子が伺えました。がらんと空っぽなお店が多かったです。
世界中の人々の移動が制限されたコロナ危機は、そのまま経済のダメージとなってミラノを直撃したのですから当然かもしれません。それでも衛生対策においては、検温や消毒用のジェルやマスクがすでにイタリア人の日常に溶け込んでいます。集団行動が大の苦手なイタリア人が、皆心と行動を一つにしてこの新型コロナと戦っている印象です。ワクチンが開発できるまでは、こうやって私たち皆がコロナと共存していくことになるのではないでしょうか。
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