日伊国交樹立150周年を記念した特別展で、ボッティチェリ、レオナルド・ダ・ヴィンチに続き、３月1日から上野の国立西洋美術館でカラヴァッジョ展がスタートしました。

カラヴァッジョは光と陰の魔術師と呼ばれ、その写実的な手法は西洋絵画の歴史に大きな影響を与えたと高く評価されています。今回の展覧会では、彼の代表作を含む50点以上の作品に出会うことができます。
中でも大注目となっている作品が、世界初公開となる「法悦のマグダラのマリア」。マグダラのマリアは、イエスの妻であったとされていたり、娼婦のように扱われていたりと宗派によって変わってきますが、イエスの側にいた女性のようです。カラヴァッジョの描いたマリアはなんとも妖艶ですね。他にも日本初公開となる作品が11点もあり、見応えありそうです。

ローマで活躍していたカラヴァッジョは画家として高く評価されている一方、素行の悪さでも有名でした。友人も少なく、酒を飲んでは暴れて逮捕されることも。遂には殺人まで犯してしまい、ローマを追われます。その後改心し、罪を償おうとローマへ向かっている矢先に熱病にかかり、38年の短い生涯を閉じます。今回の展覧会では、カラヴァッジョのそういった波瀾万丈な人生にも焦点をあてているところも面白そうです。

現在、東京にはイタリア中世の巨匠達の作品が大集結しています。なかなかない機会ですので、是非足を運んでみて下さい。