『2020年6月最新版』
ローマを1日で制覇しよう!
みなさんこんにちは!さて、今回はたったの1日でローマを効率的に観光したい場合、どうしたらいいんだろう、ということを徹底的に考えてみました。
大抵の場合、日本からいらっしゃる場合、4日5日の旅程でローマ観光は1日の余裕しかないかもしれません。実際、観光ガイドという職業柄、お客様からよくいただくのが、「ローマ観光に割ける時間が1日しかないので、1日でローマの見所を全て見たいんです!」というお問い合わせです。ローマには魅力的な観光地が星の数ほどあるので、1日で全てを見ること到底不可能ですが、それでも目玉中の目玉観光地に的を絞って1日で廻ることが可能です。
これまで様々なお客様のご旅行に同行した経験上、いくつかのモデルコースを紹介しながら、どのような形で日程を組めば、ローマの1日観光が充実したものになるのかをお伝えします。
ローマ滞在1日。お勧めの滞在スタイル
(写真はイメージです。)
「ローマ観光がたったの1日?」はい、そのような場合私がお勧めするのは、ダンゼン『ローマに拠点を置く滞在型』です。
ご存知の通りイタリアは縦に長く、国内の移動は思ったよりも時間がかかります。ですので、ローマに拠点を置き、電車でヴェネツィアやフィレンツェ、ナポリなどを日帰りで訪れるのが荷物の移動もなく便利です。大きなスーツケースを引きずりながらの移動は大変なストレスにもなりますし、スリなどを警戒し常に荷物に目を光らせていなければいけないのもちょっと苦痛です。身軽に小遠足感覚でローマを拠点にしながら旅行する方法ですと、荷物はホテルに置きっぱなしにして手荷物一つで気軽に出発できます。バジェットに余裕のある方は、電車ではなくリッチにハイヤーでローマを拠点に近郊都市への1日遠征ツアーを組み込む、というのもいいかもしれませんね。
ローマから各都市へのアクセス方法は、こちらの記事を参考にしてみてください。
ローマから各都市へのアクセス方法一覧
また、滞在型の場合、ローマでホテルではなくアパートを借りてしまう、という手もありますよ。キッチン付きの場合、一日中他都市を観光し、ローマに遅い時間に戻った場合などにも何かと便利です。アパート滞在は、経済的に懐にも嬉しいチョイスです。こちらの記事ではアパート滞在形の旅行スタイルのメリットやデメリットを紹介しています。
現地ガイドが選ぶローマ1日観光モデルコース3選!
さて、少し話がずれてしまいましたが、1日を徹底的に利用して効率的にローマ観光をしたい場合、まず1日を午前と午後の半日ずつの日程に分けることをお勧めします。なぜかというと、ローマの観光目玉は、南北にうねりながら流れるテヴェレ川を挟んだ西側と東側に分かれて分散しているからです。西側には世界最小の国ヴァチカン市国、東側にはおなじみのコロッセオ、スペイン階段、トレヴィの泉、ナヴォーナ広場などがあります。
さて、位置関係は分かりましたか?ローマの定番一日観光ルートとしては、ヴァチカン美術館、サン・ピエトロ大聖堂(両方ともヴァチカン市国内にあります)、そこから昼食を挟んで、トレヴィの泉、スペイン広場、コロッセオです。団体様の観光バスツアーであれば、8時間観光でこれだけ見るのが精一杯なんですが、個人であれば途中途中で寄り道ができるところが魅力です。
以下に、私が厳選する3つのモデルコースを作ってみました。どうぞローマ1日観光のお役に立ててくださいね!
ローマお勧め1日観光モデルコース① ヴァチカン美術館ハイライト!
午前:ヴァチカン市国(ヴァチカン美術館+サン・ピエトロ大聖堂)とサンタンジェロ城(外観)見学
午後:コロナーリ通り → ナヴォーナ広場 → パンテオン → トレビの泉 → スペイン広場 → ヴェネツィア広場 → カンピドーリオの丘 → フォーリ・インペリアーリ通り → フォローロマーノ(外観) → コロッセオ(内部観光)
まず、一つ目にお勧めするモデルコースは、ヴァチカン美術館を早朝8時半の予約回で入り、内部を2時間から2時間半ほどかけて見学します。ヴァチカン美術館は長細い作りになっていて、入り口はヴァチカン市国の北側に位置しているんです。私のような公認ガイドと一緒ならば、ヴァチカン美術館の一番奥にあるシスティーナ礼拝堂からサン・ピエトロ大聖堂まで通じている連絡路を通り、スムーズに無駄なく内部観光ができますよ(水曜日の午前中以外)!
個人でヴァチカン美術館に入られた場合には、システィーナ礼拝堂を見学した後、入り口横の出口に引き返し、城壁沿いを歩いてサン・ピエトロ大聖堂に向かい、荷物検査台のための長蛇の列に並び直さないといけませんから、時間のロスがここで1、2時間生じてしまいます。
世界最大の大きさを誇るサン・ピエトロ大聖堂では、ミケランジェロの「ラ・ピエタ像」や、ベルニーニとその弟子たちによるバロックの内装、天蓋などをご覧になった後、聖堂を出て右側の階段を数段降りていくと、スイス兵が2人立ってるのをご覧になるでしょう。
さらに聖堂前のサン・ピエトロ広場を通り、前方のコンチリアッツィオーネ通りを最後まで歩くと、中世期の城塞サンタンジェロ城があります。城の正面口にある2世紀の橋を渡り、コロナーリ通りを通ってナヴォーナ広場へ。ここからさらに中世の雰囲気漂う、パンテオン、トレヴィの泉、スペイン広場へのそれぞれの距離は歩いて10分弱なので、まとめてご覧になるのがいいでしょう。
ローマはさほど広くはないので、スペイン広場から町の中心ヴェネツィア広場まで歩くこともできますが、ここまで歩いて疲れた場合には、タクシーが便利です。さらには、ヴェネツィア広場より、カンピドリオの丘経由でフォーリ・インペリアーリ通りを通り、フォロ・ローマやコロッセオをご覧になって終了です。
ローマお勧め1日観光モデルコース② 王道プラン
午前:ヴァチカン市国(サン・ピエトロ大聖堂)とサンタンジェロ城(外観)見学
午後:コロナーリ通り → ナヴォーナ広場 → パンテオン → トレビの泉 → スペイン広場 → 真実の口 → カンピドーリオの丘 → カピトリーノ美術館→ ヴェネツィア広場 → フォーリ・インペリアーリ通り → フォローロマーノ(外観) → コロッセオ → サン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ教会
混雑するヴァチカン美術館にはさほど興味がないという方は、早朝に直接サン・ピエトロ大聖堂に向かってください。8時から8時半頃までに到着すればほとんど行列はありません。
①のモデルコースと同じように、その後スペイン広場まで歩いた後、タクシーで真実の口のあるサンタ・マリア・イン・コスメディン教会まで向かってください。こちらも通常列はありますが、平均して20分待ちくらいです。その後、カンピドーリオの丘にある、カピトリーノ美術館を訪れてもいいですし、美術館入り口の右側の壁沿いを少し入ったところの扉から階段を上っていくと、テラスが気持ちいいカフェがあるので、昼食にパニーノ(イタリアのサンドイッチ)なんかもいいですね。コロッセオまでは先ほどと同じルートで歩き、その後、すぐ近くにあるサン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ教会で、ミケランジェロの有名なモーゼ像をご覧になってはいかがでしょうか?
ローマお勧め1日観光モデルコース③ コロッセオ+古代遺跡ハイライト!
午前:サンタンジェロ城 (内部見学) → 古代ドミツィアヌス帝のスタディアム(ナヴォーナ広場の北側)→ ナヴォーナ広場 → パンテオン(内部見学)→ 国立ローマ博物館クリプタ・バルビ
午後:ヴェネツィア広場 → トラヤヌスの市場(外観) → フォロ・ロマーノ・パラティーノの丘(内部見学)→ コロッセオ(内部見学)
「特に私は古代ローマ遺跡を集中的に見たいのよ!」という方は、あります!!いくらでも見きれないほどローマには遺跡があります!
この場合、方法として、まずサンタンジェロ城あたりから始めて見てはいかがでしょうか?中世の城塞ではありますが、元を辿っていくと、2世紀のハドリアヌスによる皇帝の霊廟跡を増築して中世に城塞となったものですから、内部に入場してみると、建物の下半分は霊廟時代の壁が残されています。しかも屋上テラスまで登ると、ローマが一面見下ろせます。城正面に渡された橋は、ハドリアヌス帝によるものです。古代の橋にベルニーニの弟子たちが天使像を加えた息を飲むような美しい造りになっています。
ナヴォーナ広場の床下は古代ドミツィアヌス帝のスタディアムがそっくりそのままの形で埋め立てられており、一部の遺跡が、ナヴォーナ広場の北側でみることができます。
さらに、パンテオンはハドリアヌス帝が再建した神々の神殿跡、ローマ帝国崩壊後、キリスト教の教会として使われてはいるものの、正面玄関の柱や、塗装は剥がされている外壁、それに内部の床は古代のままです。何よりも天井を見上げると、ローマン・コンクリートの強度に息を呑みます!
ランチを短時間の軽食で済ませるならば、パンテオンからヴェネツィア広場に行く道すがら、国立ローマ博物館クリプタ・バルビに立ち寄ってみてもいいですね。私がローマに住み始めて間もない頃、ボッテーゲ・オスクーレ通りに突然受付窓口ができ、その建物や道の下の遺跡を公開し始めた時にはびっくりしたのを覚えてます。紀元前13年に建ったというバルボ劇場とその周辺の住宅や道、そして出土品などが展示されています。
今回はこちらのモデルコースには入れていませんが、このように現存の建物の地下を発掘し、公開してるのは、その他にもローマ県庁ヴァレンティー二宮の地下の古代ドムス跡や、トレヴィの泉のすぐ脇にある映画館の地下、水の町ヴィクス・カプラリウスなどがあります。
そして、午後は、古代遺跡を思う存分満喫できる、トラヤヌスの市場、コロッセオ、そしてフォロ・ロマーノ・パラティーノの丘を訪れましょう。古代遺跡がゴロゴロとあるローマならではの遺跡を中心とするモデルコースでした。
ローマの一日観光を一緒にご案内します!
いかがでしたか?今回は、ローマの一日観光モデルコースをいくつか紹介しました。ぜひ観光の際に活用していただけると嬉しいです。もちろんガイドの案内なら、最も効率の良いルートで時間を最小限に使いながら観光をすることも可能です!特にヴァチカン市国の見学は、ガイドの有無が効率よく観光できるか否かを決定します。
また、観光地から観光地の移動、散策中にお洒落なセレクトショップでショッピングをしたり、喜ばれるお土産に最適なショップに寄ったり、美味しいジェラートを頬張りながらローマらしい雰囲気の良い小道を散策したり・・・。一日プランにしてランチでローマ郷土料理に舌鼓を打つのもいいですね。もっと効率的に短時間で多くの観光地を見てまわりたい場合には、ドライバー付きの専用車を合わせて手配もできます。特に小さなお子さまや年配のご家族がいらっしゃる場合には、猛暑の専用車での移動は快適で大変喜ばれます。空港やテルミニ駅でのピックアップ、送りももちろんできますので、観光ルートのご相談から、料金まで、お気軽にお問い合わせください。皆さんにローマでお会いできるのを楽しみにしています!
お問い合わせは、以下のフォームよりお願いいたします。
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