ヴァチカン観光を極める!現地ガイドが教えます

ヴァチカン観光を半日で極めよう!

さて、ローマと言えばどんな観光地を思いつきますか?やはり世界的にも有名なコロッセオでしょうか。ヴァチカン!とすぐに思いついたあなたは、すでにローマについて下調べをなさっているのかもしれません。

ご存知の通り、ローマには世界最小の国、ヴァチカン市国があります。ローマ教皇を君主に持つヴァチカン市国は、国土全体がユネスコの世界遺産に指定されています。ヴァチカン市国には見所としてヴァチカン美術館とサン・ピエトロ大聖堂の二つがありますが、せっかくローマにいらっしゃるのですから、国境を超えたヴァチカン市国にも足を踏み入れてみましょう。半日でバッチリ観光できますよ。午前と午後のどちらの観光に組み入れるかはお好み次第ですが、私がローマを初めて訪れるなら、ヴァチカン市国見学は必ず半日観光に組み込みます!

ヴァチカン市国とは一体どういう国?

ローマには南北にうねりながら流れるテヴェレ川があります。その西側に世界最小の国ヴァチカン市国があります。ヴァチカン市国は、人口は600人強で、言わずと知れたキリスト教、カトリックの総本山です。0,44平方キロメートルという信じがたいサイズの国です。城壁に囲まれているのですが、その城壁自体が国境線なんです。城壁の外側、つまりローマ側には歩道があり、ぐるっと徒歩で城壁沿いを一周するのに一時間もかからないほどのサイズです。

ローマからヴァチカン市国に入国するためには税関審査がありません。人口は600人強で、病院も学校もないんです。教皇さんの畑はあるそうですが、国民を養う食料の自給自足はできないんです。そして、ヴァチカン薬局ではイタリア国内でも売られていない世界の薬剤が販売され、処方箋を持っていればイタリアの住人でも買いに入れます。住人は基本的に皆カトリック教徒です。ヴァチカン生まれのヴァティカン育ちや生粋のヴァティカン人、という概念がないんです。ヴァチカン市国を守る警備兵はスイス人で、君主はイタリア人だけでなく、外国人でもなれるのだそうです。国連加盟国ではありませんが、オブザーバーの地位を保っています。

と、ここまでお聞きになると、素直に「なんなんだ、この国は!!」と不思議に思われるでしょう。そう、とっても特殊なんです、この国は。

ヴァチカン市国の歴史

(第266代ローマ教皇現フランシスコ 伊紙、Il Messaggeroより)

さて、少しヴァチカン市国の歴史をお話ししましょう。もともと、ローマ帝国が地中海全域を治め初めていた1世紀、イエス・キリストの第一弟子であったペテロ(イタリア語ではピエトロ)がはるばる布教活動のためローマ帝国の首都であったローマまでやってきました。しかし当時のネロ帝によってキリスト教徒に対しての迫害に遭い、逆さ十字に架けられ処刑されます。それがほぼ現在のサン・ピエトロ大聖堂の建っている位置です。4世紀にコンスタンティヌス帝がキリスト教をローマ帝国内で公認した後まもなく聖堂が建てられました。この聖堂が現在カトリックの総本山となっています。

ローマ教皇は、ピエトロの後継者という形で二千年近く続いてきたもので、現在のフランチェスコさん(イタリア以外の国では彼のスペイン語の本名であるフランシスコ法王と呼ばれています)は266代目です。アルゼンチン出身の、感じの良い教皇です。もしまだ見てないわ、という方は、「2人のローマ教皇」という2019年の映画を是非お勧めします!!フランチェスコさんの暖かさが滲み出ていて、しかも俳優もそっくりで、私は大好きな映画です。

さて、ローマ帝国崩壊後のローマはどうなったかというと、今度は教皇が中部イタリアを教皇領として治める時代がやってくるのです。その時代、つまり中世期には、イタリア半島内部がてんでバラバラの小国に分裂していたんですね。分裂した状態で千年以上もそれぞれの国が独自の文化を持って歴史を歩んでいたのですが、ちょうど日本の明治維新の少し前、1861年にイタリアは王国として統一されます。教皇領も1870年にはその中に組み込まれました。

しかし、根っからのカトリック教徒の国であるイタリアが、世俗的な王によって支配され、精神的支えである教会の長が順位的にその下に置かれるという状況を避けるため、結果として、1929年にラテラーノ条約により、ヴァチカンの国としての独立が認められました。これが宗教国家の誕生です。

ヴァチカン美術館の見どころ

ヴァチカン美術館はぜひ訪れましょう!豪華憐憫なシスティーナ礼拝堂は必見です。

ヴァチカン美術館には「ラオコーンの群像」や、「アポクシオメノス」などの彫刻の数々「ラファエロの間」にある「アテネの学堂」などが展示されています。これらは各国に決して貸し出すことのない芸術作品です。また貸そうと思っても固定の位置から移動させることの出来ない壁画、巨匠ミケランジェロによる大迫力の「ミケランジェロの最後の審判」などがあります。ここに来ないと絶対に見ることができないのですから、ぜひ肌で体験していただきたいです!一生の忘れられない思い出となること必至です。

システィーナ礼拝堂

システィーナ礼拝堂

ヴァチカン美術館は、書き始めるとページがいくらあっても足りないほど目玉作品がゴロゴロ転がっています。ここでしか堪能することのできない芸術遺産をぜひこの目で確かめていただきたいものです!!

美術館内部は、年中とても混んでいるので、理想は公認ガイドの案内でヴァチカン美術館内部からサン・ピエトロ大聖堂までの通路を通って移動することです。この通路は予約制で、個人の場合は、残念ながら利用できません。個人でガイドなしで見学する場合には、ヴァチカン美術館から城壁沿いに大聖堂に向かい、サン・ピエトロ大聖堂の行列に一から並ぶ必要があります。ハイシーズンなどは、このセキュリティーチェックの行列だけで一時間ほどかかる日もあります。ですので、ぜひガイドの利用を検討してみてください。専用通路を通ることで、大幅な時間の短縮ができますよ!

尚、現在ヴァチカン博物館は、新型コロナウィルス蔓延の影響で、2020年6月1日から新たな営業時間が設けられています。また、6月1日からは館内にて入場者の社会的距離を確保するために、予約が必須となっています。予約なしでは入館できませんので注意が必要です。また、毎月第3日曜日に行われていた無料開放日は一時的に中止となっています。

Musei Vaticani – ヴァチカン美術館

営業時間: 月曜日~木曜日10:00~20:00、金曜日と土曜日10:00~22:00(入館は1時間前まで)*コロナウィルス対策として、2020年6月1日からの新たな営業時間です。
定休日:日曜日
住所:Museo Vaticano 00120 Città del Vaticano
電話:+39 06 69884676
WEBhttp://www.museivaticani.va/content/museivaticani/it.html

ヴァチカン美術館のチケット予約はこちらの公式サイト(英語)からできます
https://tickets.museivaticani.va/home

サン・ピエトロ大聖堂の見どころ

さらにヴァチカン美術館を見学した後は、サン・ピエトロ大聖堂もぜひ訪れましょう。サン・ピエトロ大聖堂には、荷物検査のための長蛇の列に並ぶ必要がありますが、私のようなライセンスガイドと一緒であれば、美術館から大聖堂までの専用通用口を通過し、スムーズに進めるので1,2時間の時間の節約になるはずです。

世界最大の大きさを誇るサン・ピエトロ大聖堂では、ミケランジェロのラ・ピエタ像や、ベルニーニとその弟子たちによるバロックの内装、天蓋などをご覧になった後、聖堂を出て右側の階段を数段降りていくと、スイス兵が2人立ってるのをご覧になるでしょう。

サン・ピエトロ大聖堂は、最大の規模を誇るカトリック教会で、現在の建造物が完成したのは江戸時代初期1626年のことです。ブラマンテ、ラファエッロ、ミケランジェロ、ベルニーニなど巨匠の設計により120年かかってのことです。内部は息もつけぬほどの煌びやかな装飾で覆われ、ローマの特徴的なバロック様式を見ることができます。ミケランジェロのピエタ像もお忘れなく!

大聖堂上のクーポラ(ドーム)にも登れるものの、数年前から完全にテラスが鉄柵で覆われ、見晴らしがすこぶる良いというわけではないので、私的には、高台に登るのであれば、大聖堂から歩いて5分ほどのサンタンジェロ城の屋上の方をお勧めします。

Basilica di San Pietro in Vaticano – ヴァチカン市国 サン・ピエトロ大聖堂

営業時間: 夏季(4~9月)07:00~19:00、冬季(10~3月)07:00~18:30
定休日:日曜日の定例ミサ、宗教行事のある日は休館日
住所:Piazza San Pietro, 00120 Città del Vaticano
電話:+39 06 69883731(代表)
WEB : http://www.vatican.va/various/basiliche/san_pietro/index_it.htm

ヴァチカンの半日観光を一緒にご案内します!

いかがでしたか?今回は、ヴァチカン市国の半日観光に関する情報を紹介しました。もちろんガイドの案内なら、最も効率の良いルートで時間を最小限に使いながら観光をすることも可能です!特にヴァチカン美術館内では、ガイドなしでは一般には利用できない通路を利用した観光のご案内が可能です。

また、前述しましたが、現在ヴァチカン博物館は、新型コロナウィルス蔓延の影響で、2020年6月1日から新たな営業時間が設けられています。6月1日からは館内にて入場者の社会的距離を確保するために、予約が必須となっています。予約なしでは入館できませんのでぜひガイドの利用を検討してみてくださいね。

ローマ市内のご滞在ホテルや空港、テルミニ駅からヴァチカン市国までの往復にはドライバー付きの専用車を合わせて手配もできます。特に小さなお子さまや年配のご家族がいらっしゃる場合には、猛暑の専用車での移動は快適で大変喜ばれます。観光ルートのご相談から、料金まで、お気軽にお問い合わせください。皆さんにローマでお会いできるのを楽しみにしています!

お問い合わせは、以下のフォームよりお願いいたします。

藤 あいこ

藤 あいこローマ公認観光ガイド

投稿者プロフィール

1997年イタリアに移住し、ローマ県及びラッツィオ州公認ガイドとして今まで数多くのお客様をご案内してまいりました。博物館、古代遺跡、教会、そしてヴァティカン市国などローマには限りなく魅力が詰まっています。歴史的、文化的背景を知ればそれぞれの観光スポットを見る目が変わるはずです。それぞれのお客様とのふれあいを大切にし、日本に帰国された後、⎡楽しかった、ローマって本当に良かった!!⎦というメッセージをいただく事が何よりの喜びです。京都出身。現在はローマのアッピア街道の南、カステッリ・ロマーニ丘陵地帯に夫と二人の娘の4人で暮らしています。園芸大好き。日本の野菜を庭で奮闘しながら栽培中。

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