ローマの現代美術館 MAXXI
歴史や伝統のある美術館や博物館が大多数を占めるイタリア各都市ですが、その中でもその建築やスタイルの異色さが真新しい美術館、国立21世紀美術館(名称MAXXI)に行ってきました。2010年5月にオープンした、21世紀の建築とアートをテーマにした現代美術館です。美術館のスケールも壮大ですが、建築が本当に素晴らしい。現代アートに興味はなくとも、現代建築に興味のある方は、ぜひ訪れて欲しいと思います。
美術館の外観
コンクリート打ちっぱなしの個性的な形をした建物は、イラク出身の女性建築家のザハ・ハディッド氏(プリツカー賞受賞)によるもの。総工費およそ164億円をかけて手掛けた建築です。古い建物が多いイタリアでは、本当に珍しい貴重な現代建築です。
いやそれにしても巨大です・・・!!
内部は黒い階段がくねくねと左右から交差し、打ちっぱなしのコンクリートの壁と白を基調としたデザインで、なんとも近代的です。まるで古代都市ローマじゃない、どこか別の近代都市にある美術館のよう。その未来的なデザインと、奥行きの深さが建物自体をとてつもなく面白いものにしています。建築には詳しくない身でも、「あっちはどうなっているのかな」とどんどん興味が湧いてきます。まるで宇宙船か、未来都市か、といったような非日常的な場所に迷い込んでしまったような不思議な感覚にさせられます。
美術館内部のコレクションなど
内部は建築部門と美術部門の2部門に分かれています。本当に大きな美術館で、常設のコレクションに加え、常時5〜6の企画展が行われているので、見るもの盛りたくさんで、どこから見始めようかと迷ってしまいます。現代建築に興味のある方はもちろん、ちょっと違ったローマの一面を垣間見るにはうってつけの観光地かもしれません。
私が行った週末には、イタリア人フォトグラファー、Luigi Ghirri の展覧会が開催中でした。何気ない日常の普段気づきもしない風景、当たり前の日常を彼の視点で捉えた、淡々とした風景写真ながらも、彼の言葉がセクションごとに添えられていて、「ああ、こんな気持ちでこの写真を撮ったんだ」と彼の心のフィルターを通して風景が自分の中で全く新しくなるような、心温まる展覧会でした。
最後の締めくくりは、美術館の光いっぱいのガラス張りのオープンスペースのカフェでエスプレッソを一杯。BARのお兄さんたちがイタリア人らしくとってもイケメンでした。
美術館の詳細
国立21世紀美術館(MAXXI)
住所: Via Guido Reni 4A – 00196 Rome
電話番号:+39 06 3225178
入館料:大人 €12
14歳〜25歳 €9
14歳未満 無料
ファミリーチケット(大人2名と子供最低1名の家族) 一人 €9
開館日:火曜日〜日曜日
開館時間: 11:00 〜19:00(土曜日 11:00〜22:00)
休館日: 月曜日、5月1日、12月25日
公式HP: http://www.fondazionemaxxi.it/?lang=en
*チケットオフィスは閉館の1時間前まで
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